大宮アルディージャ 1 - 3 浦和レッズ (ナビスコ予選・埼スタ)

負傷代表累積で層の薄くなったCBに新人近藤がリーグ初スタメン。出場0のままA契約(プロ3年経過)になってしまった南がこれも多分初のベンチ入り。

個人的に見所は近藤の出来と攻撃時の動き、大宮の442がどう機能しているのかと5人の元浦和組。


だが初っ端の5分に近藤が競合いの後うずくまり立ち上がろうとしてできず担架で出される。医療スタッフから即×マーク、出来を見る余裕も無く近藤はOut、予期せぬ形で南が初のトップ起用される。
一瞬不安が走るが今日は浦和のリズムが良く足下でなく動く先へのパスができており、綺麗に4-4の形になった大宮のブロックの外側に起点を作ってペースを掴む事に成功。さらに全員守備意識が高く(南が入って危機感を持ったと言う説アリ)特に長谷部がその危険地域察知力を遺憾なく発揮し、前線でサイドで最終ラインで大宮のカウンターを潰して形を作らせない。

順当に行けばうちが勝つなと思っていたところ、まずはクリアボールが正面に転がった啓太が右45度からロングシュートを直線的に左隅に叩き込む。
次いで永井が倒されPK、傷んだ永井でなくエメがキッカー。一度は左に外すが主審はやり直しを指示、判定は正しかったのかもしれないがはっきり不要。エメも2度目は成功させる。
さらに大宮のヘッドのクリアが浅くライン裏に落ち反応良く拾った田中達也が難なく決めて3点目。
終盤の大宮の時間帯も都築がファインセーブを繰り返しシャットアウト。
前半で試合の趨勢は決まった。


後半、大宮は桜井を投入し4-3-3ライクにして点を取りにくる。だが早々に浦和がセットプレイを跳ね返してカウンターの入り端、大宮トニーニョがエメに強く当たって2枚目のイエローで退場。その瞬間は「やっちまった」と思ったが、リプレイを見てみるとそれ程深くは当たっておらず、先ほどのPKやり直しと合わせて大宮には厳しい判定となった。三浦監督も厳しい表情で天を仰ぐ。トニーニョは前半の3失点全てに絡んでおり、彼にとっては全く悪い一日に。反面サテライトでは酷評しか耳にすることの無かったうちの南はまずまずのプレイ、クリスティアンをほぼ抑えていたのは収穫だった。


大宮は4-2-3に移行。マーカス藤本の中盤でなおも同点を目指す。クリスティアンのミドルがトゥットに当たって都築の逆を突き一点を返し、さらにロスタイム男森田を投入するが反撃もそこまで、浦和もしっかりしたリードに緩んだか途中から振り出した豪雨が影響したか無理目なシュートを狙いすぎて数は打つものの枠を捉えずに(まぁ下手にキープして奪われるよりは良い)終了。


これで勝抜け決定。アウェーの新潟戦は主力を休ませてサブ組を使うだろう。
早速エメルソンが出産後の夫人とともにブラジルに帰国したようだ。
余談だが一位抜けが決まったナビ予選最終戦、サブ組を大量に起用し駒場で名古屋に1-5でボコられたのは3年前のことである。それが長谷部のデビュー戦であった。


さて大宮の4-4-2、確かにキレイにブロックは出来ているのだが今日はうちがボール回し(明確なサイドチェンジと言う訳ではない)の中から、そのブロックの外側を使って攻めることに成功していた。またリードされた状況でも浦和の前線より5mは後ろに最終ラインがあったりしてプレスも効いていたとは言えず、4-4-2の強みを発揮出来てなかったのではないだろうか。オフサイド自体がそれほど無く、余り裏を直に狙うことの少ない浦和相手とは言え少しさびしい。

移籍組では、
GK荒谷・マガダイを見るとMOMに選ばれていることもあり期待していた。いいセーブも見せていたし、失点にほぼ責任は無いがその後プレイが不安定になった感が。
MF西村・浦和では右SBで大宮でも右をやってるとばかり思ったがボランチを勤めていた。右MFにいたのは久永、左か真ん中の選手と思っていたが西村と逆でも良かったのでは。一人少なくなってからは本来の右SBに移ったようだった。
FWトウット・かつて程ゴリ押しドリブルは見られず、南・堀之内・内舘のバックを破るシーンはほぼなかった。
FW桜井・途中交代で後半から出場。桜井キラー坪井がいないのもあり、その「サクドリ」で攻撃を活性化していた。結果は出ず。
GK安藤・出場せず。どうせ退場者出るなら荒谷レッドで旧浦和組全員出た方が面白かったのにと不謹慎なことを考えてしまったのは内緒である。