ボスニア・ヘルツェゴビナ 1 - 1 スペイン (W杯欧州予選、BS1)

隣に立つ20階建てくらいのマンションから只で見れるだろうボスニアの、小さなそれでも一杯の人が入ったスタジアムで開始1分も経たないうちにホームBIH(ボスニア・ヘルツェゴビナ)が右サイドからのクロスにニアで合せて決定的チャンスを掴むが枠を外してしまう。
本大会で負けるのも恥だが予選で負けるのはもっと恥。
とばかりにヨーロッパ選手権よりガツガツした印象の試合に見える。

 ボスニアが球際の強さで完全に勝り数的有利も作り中盤でむしろスペインを凌駕する。ショートパスと思い切りのイイ上がりで素早く前へ組み立てるボスニア、足元で止めながら必死に相手のプレスから逃げる様に回すだけのスペイン。ラウルまで前線から戻って来るが状況は変わらず組み立てられない。スペインはトラップが落ち着かずボスニアのプレスに掛かって奪われる。ボスニアは最後の仕掛けが今一つ。それで双方シュートは少ない。

 ボスニア・ヘルツェゴビナはいいチームだ。タレントもいないようでしっかりいる、9番バルバレスがCBの真ん中を務める。所属チームハンブルガーSVではFWの選手で、5年前にはブンデスリーガで得点王もとったことがあるらしい。サリハミジッチが10番を付けて右SBをやっている。バイエルンサリハミジッチだ。ちょっと待て、なぜだw。
個々のキープ力も高い。つくづくユーゴスラビアが分裂したのが残念に思う。チェチェンといいスーダンといいなぜ人類は民族単位で争おうとするのか。人を信じる勇気がないから人種とか言う人の本質ではないところで固まるのではないか、と思うが、まぁ別の話。

 終わり際、厳しいピンチをカシージャスが防ぎ、スコアレスで前半終了。
決定的なチャンスの数、2.5 - 0 。ボスニアのゲーム。

どうでもいいがアルベルダと聞くとアベラルドとアルコルタをいっぺんに思い出す。


後半開始早々にラウールの虚を付くモーションレスシュートがバーを叩く。
今度はスペインのゲームか?と一瞬思わせたが、変わらずボスニアは球際プレスの高さ速さコンビネーション全てで負けない。
49分交代で入ったモリエンテスもイライラがつのるかのように相手を引っ張り黄色を貰う。
が、66分、モリが入ったため左サイドをレジェスに譲って右に移ったヴィセンテが相手を外してエリア内に入って即ミドルシュート、これが決まって押されに押されてたスペインが先制。
73分、バレロンの横パスがボスニア8番へ行ってしまい、その8番がスルーパス。緩慢なスペインのライン裏を綺麗に突いて7番ボリッチが抜け出し飛び込むカシージャスの脇上を抜くシュートで同点に。マフラーがタオルがシャツがぐるぐる回るスタジアム。
そこからしばしボスニアの裏取りタイムになるがゴールは決まらず。

 ゲームも最終盤になってようやくスペインの連携が良くなりだし、シュートチャンスを何度か掴むも決まらずドロー

後半の決定的なチャンスの数、3 - 5 。トータル6 - 5くらい。ホームのボスニア・ヘルツェゴビナに分のあった試合でした。

 スペインは1対1で確実に勝っていたのがプジョルモリエンテスくらい。タレント軍団を戦う軍団にできてないのでは、と感じました。