日本代表と協会の現体制に対する思い。

代表が残念ながら結果を出してる。


残念ながら?そう、残念ながら。


自分が今の体制を嫌うのは前監督トルシェに思い入れが強いからだ。
あの御仁はエキセントリックで、自分なら絶対こうはしないのになーと思うところもあったが、日本にとって最適なシステムをもたらしてくれたと確信している。

ラインコントロールしやすい3人のフラットラインでコンパクトにして数的優位を作る。数をベースにプレスでショートパスを前に送るコースを消していく。ロングボールを蹴りこみはラインがオフサイドで無効化する。無理に出してくればカット、持ち続ければ囲んで奪う。バックパスをするとそこには連携の取れたFWが参加して新たにプレスを掛ける。

そしてなるべく高い位置でボールを奪ってのショートカウンター

これがトルシェのコンセプトだと自分は理解している。


それを強烈に認識したのが奇しくも前回2000年のオリンピック壮行試合だった。
ロッコ戦、相手の見事なロングシュートで先制された日本は上述のシステマチックなプレスで完璧にモロッコを押し込め2つのオウンゴールを含む3ゴールで逆転する。


「これか!トルシェの理想型は!」


自分はこれが待ちに待った日本の「お家芸」だと思った。
強い国には必ずお家芸がある。なにかしらその国のサッカーを表すパターンがあって代が変わってもどこかでそれを踏襲したサッカーをして(少なくともその地域では)強豪であり続ける。

日本人は比較的個の能力に劣る、特にフィジカル面において。反面、自己犠牲を厭わない人間が多く、割と頭が良くある程度のタスクを理解できる選手も多い。技術もまぁある。
そんな日本が人材を無駄にせず、世界と戦っていくのに最適な方策だと思った。


その最適な方策を現会長は頑なに否定した。
それどころか崩壊させる方向に力を注いだ。


人にはそれぞれのサッカー観はあろう。
ジーコ体制で得たものもあるとは思う。


それでもせっかく4年掛けて得ようとしていたお家芸、もといお家芸のベースを粉砕された個人的恨みはでかいのです。
正直なんとか現体制には考えを変えて欲しい、さもなくば人が変わるか。